相続した古家つきの土地。売却には家の解体が必須?~知って納得! 土地持ち相続の話~

資産整理を考えるタイミングの1つに、遺産相続があります。特に不動産の場合は、納税資金にあてるためにやむを得ず売却することもありますが、相続を機に整理しようと考える方も多いでしょう。
実際に、相続税申告をご依頼される相続人の方から「不動産を売却したい」「処分したい」というご相談をされることは、よくあります。

例えば相続人がお子さんである場合、遠方に住んでいて生家が空き家になってしまう、あるいは会社勤めで賃貸経営・農業経営等が維持できないというパターンが、代表的です。その他にも、不動山が共有状態だったり、そもそも活用しづらい土地だったりという「ワケあり不動産」を、相続を機に処分したいというケースもあります。

今回ご相談いただいたJさんは、70代女性。亡くなったご主人から相続した不動産を、処分したいとのご要望でした。

解体に伴うリスクがある場合には、他の選択肢を考える

Jさんがご主人から相続した不動産の中には、築年数が経過した空き家と、その敷地がありました。敷地自体は駅から近い好立地ですが、家屋は戦後間もなく建てられた古い建物。損傷による倒壊リスク等、近隣に迷惑をかけてしまう心配があり不安を感じていたJさんは、この不動産を売却処分したいとお考えになったのです。

家屋の築年数から売却には家屋の取り壊しが前提と考えられましたので、当初はJさん側で解体業者を手配し更地にしてから売ることを検討しました。ところが現地を詳しく拝見すると、家屋はもともと連棟長屋のうちの一棟で、過去に西側の隣家から切り離されていました。現在は全体が東側の隣家側へ傾いていて、互いにもたれあっているような状態です。一見すると東側隣家とは連棟ではないようですが、増築時に隣家へ梁および筋交いが入れられたと思われます。

これらを踏まえ複数の解体業者に確認をしてみたところ、いずれも「東側隣家への影響を考えると、取り壊しは難航するだろう」という旨の回答ばかりでした。

更地にした方が売却価格は高くなると見込まれますが、解体に伴うリスクを考慮すると、他の選択肢を考える必要がありそうです。

では、どのような方法があるのでしょう。次回は、その詳細をご説明します。

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フジ総合鑑定 住江 悠

フジ総合鑑定 住江 悠

株式会社フジ総合鑑定 大阪事務所 事務所長。不動産鑑定士。24年間で3,600件以上の相続税申告・減額・還付業務の実績を誇る、相続・不動産コンサルティング事務所で、公平な立場から不動産の評価を行う、相続・不動産のプロフェッショナル。