アパート経営を考える方ならだれもが知りたい「成功するためのカギ」。これから経営を始める方が知っておきたいメリットやデメリットを解説するとともに、賃貸経営でお悩みの方にも役立つ「アパート経営で成功するためのポイント」をご紹介します。
投資の中でもアパート経営は初期投資に大きな費用が必要になります。つい、そこで二の足を踏んでしまうこともあるでしょう。まずは、アパート経営について知り、成功するポイントを掴んでいきましょう。
アパート経営のメリットとデメリット
まずは、アパート経営の基本的な情報について知っておきましょう。
他の資産運用とアパート経営の違い
投資、資産運用と聞くと「株式投資」「FX投資」がまず頭に浮かぶのではないでしょうか。これらいわゆるマネー系の投資には、低リスクから高リスク、そして低リターンから高リターンまで、さまざまなものがあります。選択肢にもよりますが、初期費用としては割と低い資金からスタートすることが可能と言えるものです。
ではアパート経営ではどうでしょうか。何もないところからアパート経営をするとなると、土地を購入してアパートを建築、入居者を募集して・・・と、利益が生まれるまでに大きな資金が必要です。手持ちの資金で簡単に始められる、というものではなく、ほとんどの方はローンを組むことになります。ただこのローンも計画的に借入すれば、家賃収入で返済することもでき、かつ利益も生まれます。さらに不動産を所有することが前提ですから、その時点で資産を手にできるというわけです。
マンション経営とアパート経営の違い
家賃収入を得るものとしては、賃貸マンションの経営も考えられます。一般的にアパートは木造や鉄骨造、マンションは鉄筋コンクリート造などといった建物構造的な区分けができるでしょう。アパートよりもマンションの方が、同じ条件なら家賃も高めに設定できるといえます。
しかし、初めての不動産経営という視点で見たとき、建物の耐久性が高く戸数も多くなるマンションの方が、建築の費用が高くなるというリスクがあります。アパートは戸数も限られる代わりに建築費用も低く抑えられ、初期費用も低く済むメリットがあるというわけです。しかも建設にかかる期間も短いので、家賃収入が発生するまでの期間も短かくて済みます。
アパート経営の3つのメリット
アパート経営で得られるメリットはさまざまありますが、主な3つをご紹介します。
1.不労所得が得られる
2.節税対策になる
3.投資額が小さめで始めやすい
アパート経営の3つのデメリット
どんなものにもメリットばかりではありません。アパート経営でのデメリットについてもしっかり確認しておきましょう。
1.ある程度の資金が必要
2.空室や家賃下落のリスクがある
3.老朽化すると修繕費用がかかる
アパート経営の成功のポイント
主なメリットデメリットを理解できたといっても、やはり初期費用の大きな投資です。できるだけ失敗を避け、安定度の高いアパート経営を目指したいものです。
アパート経営の成功率はどれぐらい?
成功のための5つのポイント
1.地域環境や需要を調査する
2.ターゲットを決める
3.収益計画をしっかり立てる
4.計画にあった物件を選ぶ
5.経営や管理について知っておく
アパート経営の成功事例と失敗事例
どんなに成功のポイントを押さえリスクを減らしたとしても、必ず成功するわけではないのが投資です。成功に夢見るだけではなく、失敗から教訓を学び取りましょう。
成功事例
結婚後3年間、都市部のマンションに年間250万円程度の家賃を支払っていたAさんご夫婦は、20年前に子供ができたことをきっかけに、小規模宅地等の特例に合致した中古の賃貸付き物件を東京都下に9000万円で購入。頭金1000万円で残りはローンを組んだといいます。
「もともと中古物件ですが、まだ築年数は5年以下と浅かったのが決め手。駅からは徒歩20分と少し遠いですが、周辺に大学が複数あり、ワンルームなら回せると思いました」。
部屋数は6戸。購入時には5戸が入居状態だったため「ローンの支払いには家賃をあてることで、給料は使わずに済みました」。
最初の入居者の男性が退去すると、女性専用の物件にしたとと言います。理由は「子供が女の子だった」から。そして戸数が少ないことと、内見に来た親子のうちの親御さんの「大家さんが同じ建物だから安心です」と言ったのがヒントになったといいます。「うちも娘。地方から出てきて娘を一人暮らしさせるなら少しでも安心できる方がいいと思ったからです」。
この仕様変更が功を奏したのか、20年間ほとんど空き部屋がない状態だといいます。
「入居者やその家族が地元で話してくれるみたいで、紹介で退居前に入居が決まることが多いですね」。
すでにローンは完済してるというオーナー。アパート経営は成功といえます。
「相続が発生した後、この家をどうするかは娘が決めればいいです。アパート経営はしなくてもいい。ただ、しっかりと相続対策はできているので、それだけは親として安心材料です」。
失敗事例と教訓
郊外にある祖父から相続した土地にアパートを建て、自身は都市部の分譲マンションに家族と住んでいる会社員のBさん。郊外の土地を活用したのには理由がありました。
「近くにマンモス大学の学部があったからです。学校が来てからというもの、長閑だった駅前もカラオケ屋や居酒屋などができたりしたので、ちょうど学校も駅も徒歩圏内の土地だったから、遊ばせるより学生向けのアパートを経営して、東京のマンションのローン返済に充てようと考えました」。
当初10年は計画通りになっていました。管理も昔から実家と関係のある不動産仲介業者に頼み、メンテナンスもしっかり行っていたといいます。空室はたまに出ても、すぐに埋まる優良経営が続いていました。
ところが思わぬ落とし穴があったのです。それは少子化でした。
「なんと大学が本学のある都心に移転することになりました。もちろん事前の通達はありましたが、学校がいなくなると街ひとつなくなるくらい人口が減ってしまったのです」。
学生向けのアパートだったため、独身でも社会人には手狭ですし、都市部からも離れています。あっという間に空き家ばかりになったといいます。
「学校の跡地に大型ショッピング施設を誘致する、っていう話もありましたが、できたところで空室を埋めてくれるとは思えません。学校移転から3年後には取り壊して、更地にしてあります」。
それでも住宅ローンの返済はほとんど済んだというので、大失敗とは言えないものの、定年後の生活費にと思っていた部分は目論見が外れてしまったといいます。「成功の法則に乗ったと思ったのですが、周辺環境は変わる、ということが盲点でした」。
土地活用は間違いではなかったですし、当初は成功でした。しかし、環境が変わる可能性のある情報が出たらすぐに対応を考えていれば、いまでも土地は活用できていたのかもしれません。
賃貸経営では、建てた後も常にアンテナを張っておくことも必要になるといえます。
アパート経営のカギとなる差別化とは
家賃が安い、便利な立地、といったことだけでは入居者は定着しません。同じような場所に建っているのに、なぜか人気のある物件と空室ばかりの物件に分かれることがあります。キーワードは「差別化」。利用者のニーズをつかむことが重要です。
空室リスクを軽減する差別化とは
アパート経営で空室リスクを軽減するには、立地・設備・共用部など、他のアパートとの差別化を図ることが重要です。ターゲット層を明確にした上で、入居者のニーズに合った差別化を図ることで、空室期間を短縮し、安定した収益を上げることができます。
差別化の具体的な方法については、ターゲット層を明確にすることで、方向性が見えてきます。例えば、単身者向けの物件であれば、セキュリティや利便性を重視した差別化を図る、ファミリー向けの物件であれば、広さや設備の充実を重視した差別化を図るというように、入居者が住みたいと思える物件にすることが大切です。
また、差別化を図る際には、競合物件の調査も重要です。競合物件と比較して、どのような点で差別化できるのかを考えましょう。
差別化物件の成功事例(PRIMAアパート)
弊社でご提供しているPRIMAは、当初、一人暮らしの女性専用アパートとしてスタートしました。
女性だけにターゲットを絞り込むことを不安に感じるオーナー様もいらっしゃいますが、ターゲットを絞り込むからこそ、住む方の満足度が高くなる間取りや仕様、デザインを追求したアパートが可能になるのです。
結果、一度住んだら長く住み続けていただける物件として、入居率98%以上を達成する安定した経営が可能になっています。
また、PRIMAのもう一つの特徴として、外観デザインがあります。
PRIMAが採用しているヨーロピアンデザインは、流行り廃りのないスタイルであり、外装に使用したレンガタイルは、古びることで逆に味わいが増すものです。さらに、サイディングやモルタルのように塗り替えのメンテナンスもないので、コストメリットも生まれます。
建物を可能な限り安く建てて、利回りをよくするという考え方がありますが、古くなり空室がで始める頃、建物も老朽化によるメンテナンスが必要になってきます。そうなると、大規模リフォーム等で思い切った投資をしない限り、空室を解消するのは難しくなってしまうでしょう。
新しい物件を満室にするのは難しくはありませんが、築年数が古くなってからも入居してもらえる物件にできるかが、アパート経営の成功の鍵と言えます。その点で、PRIMAは長きにわたって安定した経営が持続できるよう考えられた、資産価値の高いアパートと言えるのです。
詳しく知りたいと言う方は、ぜひ下記のページもご覧ください。
PRIMAについて
どんな基準で選ぶべきか
アパート経営する人のこだわりが反映され、しかも、入居者が感動する空間を提供できる。建物にオーナーの思いが表れている、そんなアパートは、入居者も安心できます。オーナー、そして入居者の双方が満足し、感動と喜びを分かち合える、それがなにより良いアパート、成功するアパート経営の基準なのです。
アパート経営は投資です。でも、そこには利益という額面だけでははかれないものが含まれています。
親と共に過ごした土地を再利用することで、思い出の場所がまた違う人たちの思い出として続いていく。子どもや孫たちに負担をかけずに価値ある資産を残す。
アパートは、オーナー様の思いを実現することのできる資産ともいえるのかもしれません。
そのためにも、アパート経営は目先の利益だけでなく、いろんな視点から考える必要がある投資なのです。
古川 健一
最新記事 by 古川 健一 (全て見る)
- 木造ツーバイフォー工法って本当に地震に強いの? - 2024.09.27
- 親世代から継承する築古アパート/失敗しない活用方法4つのポイントとその判断基準と注意点とは? - 2024.09.25
- 入居者が魅力に感じる賃貸住宅のコンセプトの第一位は「防災」 - 2024.09.01