満室経営のカギとなる、ゴールデン顧客とは

ゴールデン顧客はオーナーにとって最良の入居者

賃貸経営コンサルティング・石川龍明先生が教える、満室経営の成功のカギ。大人気セミナーのすぐに経営に活かせる実践的な内容を、テーマごとにブログ&動画で伝授します。

今回のテーマは、「満室経営のプロセス」です。

 

ゴールデン顧客とは、どんな人なのか

セミナーでも、よくお話しする「ゴールデン顧客」というのは、空室対策の要である顧客化のサポートをしてくれる存在もといえます。
では、いったいどんな人なのか。具体的にお話します。

ゴールデン顧客のイメージ画像

あなたのアパートにずっと住んでくれている

まず、あなたのアパートに長く住んでくれている人です。
たとえば築20年のアパートに最初から住んでいる人は、そのアパートに最も適した属性の入居者なのです。

あなたのアパートにも、そういった入居者様がいるのではありませんか。10年以上、ずっと更新をしてくれて、他の人にも迷惑をかけずに、家賃も遅れたことがない。その人のことは入居者審査で、ある程度のことはわかっていますよね。男性なのか女性なのか、学生なのか社会人なのか、新婚なのか子育て時代なのか。さらにその方と緩いコミュニケーションをとっていれば、どんな趣味を持っていて、どんな仕事をしているのか。そういったことも、わかってきます。学生から社会人になって生活が変化しても、住み続けてくれる人もいるでしょう。

あなたのアパートに長く住んでくれているゴールデン顧客はどんな人なのか。その属性をしっかり知ることが重要です。

 

SNSで情報発信を積極的にしてくれている

今はFacebookやTwitter、Instagramなど、さまざまなSNSがあります。こういったSNSをお部屋探しの情報源にしている人は多い。アパートを建てて所有しているオーナー様が物件を紹介するより、実際に住んでいる人の声の方が、影響力があるのです。

とくに今の若い子たちにとって、SNSへの投稿は当たり前。日常的なことなので、お部屋が気に入れば、
「こんなところに引っ越してきました」
と、自分が映える写真入りで投稿します。
その中にあなたのアパートのファサードだったり、ランドスケープだったり、ガーデニングだったり、お部屋の中のインテリア、共有部分が載っていたりすると、目立ちますよね。映えるように撮れた写真をSNSに投稿しているのですから。
そこにアパートの名前がタグづけてあれば、検索が増える。つまり、あなたのアパートメントの情報発信を、積極的にしてくれているというわけです。

 

友達を紹介してくれる

大学生なら、自分の部活の後輩を紹介してくれることもあります。また部屋に来たお友達が、
「ここ、良いわね。今の家賃より7,000円くらい高いけれど、私も住みたい。お部屋が空いたら教えてくれるように、大家さんに言っておいて」
ということもあります。
ですから、後輩やお友達を紹介してくれたり、遊びに来た友達が気に入って入居を決めてくれたりしたときには、何かしらお礼をしてあげるのもいいでしょう。

ただ、気をつけてほしいことがあります。それは、紹介してくれる人の気持ちに寄り添うことです。
これは実際にあったことですが、紹介してくれた入居者様にお礼としてQUOカードをあげようとしたら
「友達を利用して、お金をもらったり、何かものをもらったりするのは嫌です」
と断わられたのです。
そこで、新しく入居してくれる人にもお礼をあげることにしたら、2人とも喜んでくれました。もともと友人どうしですから当然仲が良いのですけれど、同じアパートの入居者として、それまで以上に仲良くなったそうです。
それからは入居者様が紹介してくれたら、その人とこれから住む新しい人、両方にお礼をするようにしました。

 

新しい入居者に優しい

たとえばゴミを捨てる曜日やゴミの捨て方、住民票を移すための役所への行き方や手順を教えてくれる。警察に行って免許証を書き換えるようにアドバイスをしてくれる。あるいは、おいしい惣菜屋さんやオシャレな喫茶店は、どこにあるのか。そんな情報を、すれ違ったときに話してくれる。
「○○号室の方にすごく良くしていただいて、ご挨拶に行ったときに、いろいろなことを教えてもらったんですよ」
と言われるような人です。

決しておせっかいではなくて、緩やかなコミュニケーションができる。そういう入居者様がいると、新しく入居した人はうれしいし、安心で、住みやすいのです。

アパートメントの口コミ伝染をしてくれる

アパートで見学会をすると、すでに住んでいる入居者様に
「今度ここに越してこようと思うんだけど、入居していてどうですか?」
と聞く人がいます。これは本当によくあることなのです。
そのときに、アパートの良いところや、オーナー様の優しいところを的確に話してくれる。それが口コミ伝染です。
これは重要なことなので繰り返して言います。アパートを建てたり貸したりする側が100回説明するより、入居者様が1回、
「良いアパートだよね」
と言ってくれた方が断然、重みがあるのです。

入居者インタビューをSNSやチラシで紹介すると……

いつも言うことですが、家賃は入居者様が喜んで感謝している対価です。
ですから
「どうしてこのアパートに入居してくれたの? こんなに長く住んでくれる理由を教えて」
とインタビューしてください。そこに答えがあります。皆さんのアパートの良いところを確認することができるのです。

そうして、あなたご自身のSNS、チラシや小冊子などで、入居者様の声として紹介してください。お名前はイニシャルでかまいませんし、写真も必要ありません。
「今、住んでくれている人が、こんなことを言っている」
ということが、リアルに伝わればいいのです。

入居者のリアルの声が伝わる様子

 

今回は「ゴールデン顧客」について解説しました。

皆さんのアパートにもゴールデン顧客はいると思います。ですから今回お話ししたことを頭に置いて、もう1回、冷静に入居者様を見てください。そしてゴールデン顧客にインタビューをして、ぜひSNSやチラシなどで紹介してください。

 

↓こちらの内容は、石川先生の動画でもご覧いただけます。↓

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石川 龍明

「横濵快適住環境研究所」代表、不動産活用コンサルタント。賃貸経営で一番問題となる『空室対策』のプロフェッショナルとして、多くの地主・家主・資産家様の悩みや問題点を解決。全国でセミナーを開催するほか、リノベーションブランド『DRAGON VINTAGE』などのプロデュースを手がける。ニックネーム 龍(りゅう)さん。http://www.shin-chintai.com