そもそも「2・4・6サービス」って?
賃貸経営コンサルティング・石川龍明先生が教える、満室経営の成功のカギ。大人気セミナーのすぐに経営に活かせる実践的な内容を、テーマごとにブログ&動画で伝授します。
今回のテーマは、「2・4・6サービス」です。
2・4・6の更新タイミングでサービスを提供する
「2・4・6サービス」という言葉をはじめて聞いたという人もいるかもしれませんが、この数字の裏には「年」が隠れているのです。つまり2・4・6は、2年・4年・6年のこと。入居者様が
「また2年住み続けようかな、どうしようかな」
と考える賃貸契約の更新日です。そのタイミングで、更新を促進するために提供するのが「2・4・6サービス」です。
以前解説した、空室対策成功4サイクルを思いだしてください。集客、見込み客フォロー、販売・契約、そして顧客化です。顧客化というのは、ファンを作ること。「2・4・6サービス」は、そのためのテナントリテンションというわけです。
今回は、その具体的な例をご紹介します。
2年目の緩いコミュニケーション作戦
あるオーナー様は、2年目の更新日が来る前に必ず2キロのお米をプレゼントします。しかも送るのではなく、ご自分で持っていくのです。そして
「もうすぐ更新だね。2年間住んでくれてありがとう。これはお礼。おいしいので食べてね」
と、お礼を言って渡します。
このインターネットの時代に、2年目の更新前に米袋を持っていってお礼するなんていうのはベタですよね。でも、入居者様には喜んでいただいているようです。
また普通であれば、鍵を渡してしまうとお部屋の中を見ることはなかなかできません。当たり前ですよね、プライベートのこともあるので。でもお米を持っていくことで、お部屋の様子や使い方を知ることができます。玄関先からお部屋の中をちらりと見て
「この人はきれいに使ってくれている。大丈夫だな」
と確認できるのです。
こういったフェイストゥフェイスの、ちょっと緩い感じのコミュニケーションは、入居者様との良い関係を築く秘訣と言えるでしょう。
4年目はプロによるクリーニング
4年目には、水回りクリーニングサービスをします。
これはダスキンさんとか、大きなハウスクリーニング会社にお願いするのです。お風呂、洗面所、トイレ、換気扇も含めたキッチンなど、水回りをプロの手で全部きれいにしてもらう。こういうことは費用もかかりますし、個人ではなかなか頼むことはできません。ですから単身にもファミリーにも好評です。
長期の契約につながる6年目のサービス
そして6年目はエアコンの交換です。
オーナー様にエアコンの交換時期をお聞きすると、ほとんどの方は減価償却が終わって部屋が空いたら取り替えると言います。
一般的にエアコンの減価償却は7年で、エアコン自体の寿命もそのくらいです。ですから部屋が空いてからといわず、入居中でも、6年目の更新前にエアコンを交換しましょう。
「今のエアコンは省エネで電気代も安くなるし、花粉症とか小児ぜんそく、アトピーの対策にもなるみたいなので、交換しようと思っているのです。入れ替えは午前中くらいで終わると思うので、都合の良い日を教えてくれませんか」
こんな具合に、入居様に聞いてみるのです。
中にはへそ曲がりで、「うちは、まだいいです」なんていう方もいるかもしれませんが、ほとんどの方は喜んで承諾してくれるはずです。
そうすると、どんなことが起きるのか。いずれ家を買おうかと考えている入居者様なら、
「大家さん良い人だし、いろいろやってくれるから、もうちょっとここで頑張ってお金を貯めよう」
と考えます。つまり途中で出ていかない、家を買うまで長く住み続ける入居者様になるというわけです。
顧客化につながる「2・4・6サービス」を
入ってくれた人に長く住んでもらう。1日でも長く住んでもらうために、どんなことをすればいいかということを考える。それがテナントリテンションです。
「オーナーさんがそんなにベタベタしないで、ポイントポイントでいろいろなことをしてくれる。気持ち良い、住みやすいアパートだよね」
入居者様にそう思っていただくための緩いサービス、コミュニケーションが「2・4・6サービス」です。こういったことを地道に続けていくことで入居者様がアパートのファンになり、顧客化につながっていくのです。
今回は、アパートの顧客化に功を奏する「2・4・6サービス」について、実例を紹介しながら解説しました。
次回は成功大家さんの強い味方、「ゴールデン顧客」についてお話しします。
↓こちらの内容は、石川先生の動画でもご覧いただけます。↓
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石川 龍明
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