アパート経営を考えている、あるいはすでに経営をしている方は、時代の流れを読み取り、今後の方向を見据えて運営していくことが重要です。
日本経済は不動産バブルの崩壊とリーマンショック以降、厳しい状態が続いています。「景気拡大は、バブル期を超えた」などの報道もありますが、実感がないという、政治家にとっては耳が痛くなるような声も聞こえています。
では、賃貸市場はどうなっているのでしょうか。
実は今、市場には新しい局面がみえてきています。不動産の価格が激変し、イノベーションが起こりつつあるのです。この動きは、市場自体の構造変化が影響しています。
3つの構造変化が、新しいマーケットを生む
賃貸市場には今、大きな変化が起こっています。
それは「社会的構造変化」、「経済構造の変化」、「国民生活意識の変化」です。この3つの構造変化を読み解くことで、次世代のアパート経営コンセプトがみえてきます。
①社会的構造変化
社会的構造変化の代表的なものとして、人口減少と高齢化社会の到来があげられます。この変化は、不動産の「需要」に大きな影響を与えると考えられます。
②経済構造の変化
グローバル化の波により、日本経済は伸び悩んでいます。個人所得の伸びにも限界が生じており、長期にわたるリスクに消極的になり、ライフプランの見直しをする人も増えています。
経済状況の変化により、価値観の変化が起こっているのです。この変化が、今後の賃貸経営の大きなキーポイントになるはずです。
③国民生活意識の変化
ファッション業界に目を向けると、ユニクロ(ファーストリテイリング)に代表されるファストファッションの登場により、個人のニーズやウォンツが多様化しています。ファッションだけでなく、インテリア業界や飲食業界にも、同様の動きが見られます。
賃貸業界に置き換えると、入居者一人ひとりの「価格=家賃に対する意識が変わりつつある」ということです。この点に着目すると、次世代コンセプトのアパートメント経営がみえてきます。
社会的構造変化による需要の変化、経済構造の変化による価値観の変化、国民意識の変化による家賃に対する意識の変化。この変化から「建てれば入る」という家主市場から、「自分が本当に住みたいアパートに住む」という入居者市場へと変化していることがうかがえます。
その結果、「自分が本当に住みたいアパートがない」と言い続ける、新しい入居者市場が生まれているようです。
次世代コンセプトアパートメント「プリマ」から発想すると、面白いマーケットが動き出すような気がしてワクワクするのは、私だけでしょうか。
出典:プリマ「成功大家になるための資産運用大学」より
石川 龍明
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