平均家賃を上回る創造家賃を実現するにはどうすればいい?
賃貸経営コンサルティング・石川龍明先生が教える、満室経営の成功のカギ。大人気セミナーのすぐに経営に活かせる実践的な内容を、テーマごとにブログ&動画で伝授します。
家賃には、「相場家賃」、「設定家賃」、「創造家賃」の3つがあります。
成功大家へのキーポイントは「創造家賃」。自分でオペレーションし、コントロールする家賃です。
そこで今回は、創造家賃を設定するための「家賃の考え方」を解説します。
まずは、相場家賃を知ること
まず「相場家賃」。
これは、市場環境調査で割り出しましょう。
皆さんの土地やアパートの周辺地図とコンパスを用意します。そしてコンパスの針を皆さんの土地やアパートに刺し、ぐるっと1キロ円を描いてください。そこには多くのアパートや空いているお部屋があるはずです。
その中から、例えば築10年くらいの物件のデータを100件集めて100で割ると、1室当たりの家賃が出ます。それが10万円としましょう。これが相場家賃、いわゆる平均の家賃ということです。
あなたの土地の1キロ圏内で築年数が同じくらいの家賃は、例えば40平米で10万円。家賃の考え方は、この「相場家賃」からスタートします。
不動産業者の設定家賃を鵜呑みにしない
次に「設定家賃」。
設定家賃というのは、不動産業者とオーナー様、皆さんが決める金額です。これは低くなったり高くなったりすると思うのですが、不動産業者とオーナー様が一緒に決めるので、あまり強気になってはいけない。かといって、あまり弱気になるわけにもいかない。複雑です。
例えば、新築アパートの設定家賃。最近ではコロナ禍でなかなか入居者様が決まらないところも多いので、
「この辺は10万円取れるんですけれど、こういう時代ですから9万2,000円くらいで」
と言われるかもしれません。
けれどもオーナー様からしてみれば、
「新築で10万取れるところを、なんで最初から9万2,000円にしなきゃいけないの」
と思うでしょう。
なにより、「こういう時代だから」と言っていると、ずっとその時代のままで、家賃もそのままです。
こういう時代でも、勝ち組のアパートメントは2割くらい存在します。それは「創造家賃」が設定できるアパートです。
脳みそに汗をかいて、創造家賃になる+αを考える
「創造家賃」というのは、相場家賃1.1倍から1.2倍くらい。仮に1.15倍として、相場家賃が10万円の部屋を、11万5,000円の家賃にしようということです。
ただ相場家賃より高い11万5,000円にしたいからといって、メーカーの希望価格のように設定できるわけではありません。
相場より1万5,000円上げるためには、入居者様に向けてどんなことをしなければいけないか、どういうサービスが、どういう付属品が、どういうオプションが入っていればいいのか、脳みそに汗をかいて考えてください。
ここでも、セミナーでも、いつも言いますが、家賃はどういったものなのか。
入居者様が、お部屋のデザインであったり、設備であったり、収納であったり、いろいろなものに満足して、
「ここに住めて良かった。ありがとうございます、大家さん」
と言って払ってくれるのが家賃です。
ですから相場より1万5,000円高い11万5,000円の家賃は、その金額に見合うものでなければいけません。
入居者の満足感が反映される創造家賃
創造家賃は根拠に基づいた家賃設定です。
他より1万5,000円高いのはなぜか。
プリマのアパートであれば、天井高が3.6メートルあって、収納スペースが豊富にある。オプションにはロフトに上がる収納階段もあります。また、全室角部屋で日当たりが良い。女性専用なので、オートロック、宅配ロッカー、人感センサーなどセキュリティが優れている。Wi-Fiも使い放題。
「10万円の相場家賃に1万5,000円を足しているのは、こういう付加価値があるからです」
という根拠がある。
これが創造家賃です。
今回は、創造家賃を設定するための「家賃の考え方」を解説しました。
新築だけでなく、リノベーションをするにしても、「クロスを張り替えた」、「キッチンを変えた」というような、「なんとなくきれいにした」だけでは、創造家賃は創れません。本当に創造家賃を創っていこうと思ったら、プラスする家賃分、脳みそに汗をかいて、ビジネスパートナーと話し合わなければいけないのです。
次回からは創造家賃を創るために、どんなことを考えるかを深掘りしていきます。
↓こちらの内容は、石川先生の動画でもご覧いただけます。↓
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石川 龍明
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