「Aさんの“金持ち父さん”計画」~がんばれ、大家さんVol.35

どうも日本人は、お金の話をすることは卑しいという気持ちがあるようです。まして、「働かずして稼ぐ」というのは恥ずかしいとでも思っているようで、資産の運用や投資については、ほとんど研究していません。
「金持ち父さん・貧乏父さん」の話をまた持ち出します。いわく「お金を稼ぐために働いてもお金持ちにはなれません。お金を自分のために働かせなければなりません」。
何やら禅問答のようですが、要は頑張って働くだけではお金持ちにはなれません、資産の運用をして、お金を生む仕組みを自ら考えて実行しなければ、お金持ちにはなれません、ということです。

目標は年収3,000万円の小金持ち

この本を読んだAさんは、一念発起して自分で目標設定を行い、計画を立てて実行に移しました。
Aさん(55歳)の財産と収入は下記のとおりです。親から相続した土地に、借入金でアパートが建っています。5年前に親が相続税対策として建てていました。
家賃収入は年間750万円ですが、借入金の返済が年間400万円ありますから、手取り350万円です。つまり年収は、給料1,000万円と家賃350万円の合計1,350万円です。2人の子僕は仕上がっていますので、生活にはゆとりがあります。
しかし、Aさんはこれでは満足していません。「目標年収3,000万円」を掲げました。

優先順をつけて計画実行

目標を設定したAさんは、収益を上げるために何をしなければならないかを考えました。出した結論は「資産のうち収益を生まない資産は、生む資産に組み替える」ことでした。Aさんは下記の順序で実行に移しました。

① 現金5,000万円の中から4,000万円の借入金を返済。これにより返済金の年間350万円がなくなった。
② 所有する土地のうち収益を生んでいない土地を5,000万円で売却して、その5,000万円で他の土地にアパートを建てた。家賃収入は年間750万円。

Aさんの年収は、750万円+750万円+給料1,000万円=2,500万円となりました。当初の目標までもう一息です。Aさんは次のステップを考えています。

【財産(万円)】
預金    5,000→ 1,000
土地   10,000→ 5,000
建物    5,000→10,000
自宅   10,000→10,000
30,000→26,000

借入金   4,000→   0
自己資本  26,000→26,000
30,000→26,000

【収入(万円)】
返済    400→  0
差引き 1,350→2,500
1,750→2,500

家賃    750→1,500
給料  1,000→1,000
1,750→2,500

5年後の定年を迎えれば、給料の年収1,000万円は激減します。そこで将来、自宅の活用(賃貸または売却)を考えているのです。

「満室カフェ」では、各分野の専門家(税理士・不動産鑑定士・弁護士・ファイナンシャルプランナー・不動産コンサルタントなど)が、賃貸物件オーナー様のお悩みや不安を解決する、「満室経営」実現のための情報のご提供を行っております。
記事に関するご質問、お悩みについてのご相談依頼などがございましたら、お気軽に下記フォームよりお問い合わせください。

The following two tabs change content below.
本郷 尚 (ほんごう たかし)

本郷 尚 (ほんごう たかし)

税理士・本郷尚 日本における資産税の第一人者として、相続、贈与、事業継承、土地活用、財産管理を中心に活躍。各方面で講演・執筆等行い、著書も多数。株式会社タクトコンサルティング会長。 https://www.tactnet.com/