「あなたのアパートはいくらで売れますか」~がんばれ、大家さんVol.38

「俺のアパートがいくらで売れるのかって? 売るつもりがないから、そんなことを考えたことはないよ」。ほとんどの大家さんはそう思っているでしょうね。
「借金がまだ残っているから売れないし、借金の返済が終わって担保が外れたら、考えるかもしれないよ」と、今は、返済するのに一生懸命の大家さんが多くいます。
「俺が死んだら、子供たちが売ることを考えるかもね」「しかし、入居者がいたままでは売るにも、売れないのではないですか」と、現在のアパートを維持して頑張っています。

投資家向け売りアパートが急増

ところで大家さん、最近私の手元に毎月小冊子が届きます。地元の中堅不動産会社からのもので、中身は何と「売りアパート満載」なのです。一応オーナー向けの雑誌ですが、投資家向けといっていいでしょう。十数ページに売り物件が満載されています。アパートやマンション(1棟)はもちろん、ビルもあります。ほとんどが地元のものばかりです。こんなに売りアパートがあるのかなと思うくらいです。
「駅徒歩10分、2DK10室、木造築8年、家賃年間960万円(現在満室)、投資利回り10%、価格は9,600万円」という調子です。
もちろん、建物や土地の面積も表示されていますが、これらの表示は参考程度という感じです。なぜなら、土地がいくら、建物がいくらとは表示していませんから。

アパート価格=年間家賃÷利回り

アパートの価格はズバリ、「年間家賃÷利回り=価格」になります。利回りは場所や築年数によって異なりますが、おおむね10%が目安になっています。
大家さん、もうお分かりですよね。アパートは、土地や建物の面積がどれだけあるかではなくて、アパートが1年間で生み出す家賃の合計額によって、価格が決まっているということが。専門的な表現では「収益還元法」といいます。
アパートの価格は、今やこの収益還元法によって決まっているのです。もっとはっきり言えば、買い手の投資家は、アパートの収益力によって価額を決めています。もちろん土地や建物の面積は十分参考にしますが、昔のように土地が坪いくらで、建物は坪いくらで建てるかという判断はほとんどしません。いくら面積が大きくても、家賃の収益力がなければ無価値と判断します。

アパートの価値は努力次第でUP

売るつもりはなくても、アパートの価値を維持するのであれば、大家さんは常に手を加え、満室になるように努力しなければなりません。
例えば100万円の修理をして、月額10万円の部屋が埋まったとすると、年間120万円の家賃が確保されます。かつ、そのアパートの価値は、単純計算ですが、120万円÷10%=1,200万円アップします。
本サイトで再三、「空室を埋めること、修理をしっかりすること」を言い続けてきました。
大家さん、ご自分のアパートの価値はご自身の努力によって決まりますよ。

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本郷 尚 (ほんごう たかし)

本郷 尚 (ほんごう たかし)

税理士・本郷尚 日本における資産税の第一人者として、相続、贈与、事業継承、土地活用、財産管理を中心に活躍。各方面で講演・執筆等行い、著書も多数。株式会社タクトコンサルティング会長。 https://www.tactnet.com/