賃貸物件を建てるための自己資金はどのように貯めればいい?【次世代オーナーのための資産運用~その1】

新しい物件を建てるには、まずはゴールとなる目標額を決めて資産運用を始めよう

これまで16回にわたり、不動産以外にも資産を持つベテランオーナーさん向けに、資産運用のノウハウをお伝えしてきました。今回からは、1棟目に始まり、2棟目、3棟目の賃貸物件も建てたいと考えている若い次世代オーナーさんにとって役立つ運用のヒントを、お話ししていきたいと思います。

新しい賃貸物件を建てるにあたって、まずは自己資金の目標額を決めることが先決となります。では、目標額を達成するためにすべきこととは、いったい何でしょうか?

一口に賃貸物件を建てるといっても、土地の購入を一から考えるのか、あるいは建物だけなのかという前提条件によって、目標額も大きく異なります。土地の購入を含めた場合、だいたい7,000万~8,000万円あたりが妥当な相場。そうなると、頭金として1割、つまり1,000万円程度は必要になると見込まれますね。

自己資金

目標額の達成に向けてシミュレーションを活用しよう

例えば、ある30歳のオーナーさんが、頭金として1,000万円の自己資金を貯めようする場合を取り上げてみましょう。

毎月10万円の積み立てを年利5%で複利運用していけば、7年後には1,000万円前後に達するという試算に。また、夫婦共働きで毎月20万円の積み立てが可能ならば、4年以内で1,000万円が積み立てられるペースになります。

今の超低金利時代に、確定利回りで年5%の商品はありません。リターンを望むなら、株式や投資信託で運用することになりますが、利回りは確定せず、リスクも伴います。そこで、リスクも踏まえたシミュレーションが可能なのが、「モンテカルロ法」という乱数を発生させて確率を測る手法です。

その一例として、明治安田アセットマネジメントの「投資シミュレーション -資産形成分析-」などがウェブ上で無料公開されていますので、試しに自分で入力してみると、運用のイメージがつかめるようになります。なお、投資には必ずリスクが伴い、リターンとリスクの年率については見極めることが難しいため、やはり随時、金融のプロに相談していただくことが望ましいですね。

いずれにしても、「毎月▲万円を継続して運用すると、何年後には■万円が貯まる」という目標までのプロセスが見える化され、具体的な数値が見えれば、モチベーションの維持につながることは間違いありません。

 

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濵島成士郎

株式会社Wealth Lead 代表取締役。新日本証券(現みずほ証券)での30年に渡る証券マン人生の大半を資産運用に携わる。2017年みずほ証券を退職後、「投資の文化で人と社会を豊かに」することをミッションに2018年3月に創業。公益社団法人日本証券アナリスト協会認定シニア・プライベートバンカー。